ニホンハッカ(アカマル)
別名:和ハッカ、和種ハッカ、ジャパニーズ・ミント
学名:Mentha canadensis L. 'Akamaru'
原産地:日本
気候型:亜寒帯気候など
特徴
和種ハッカとはニホンハッカおよび日本ハッカを親として日本で改良された品種群。和種ハッカは65%以上のメントールを含み、ハッカ脳という結晶をつくる。昭和初期には日本はハッカの世界生産の7割を占める代表的産地として栄え、アメリカ合衆国製「メンソレータム」などの原料として輸出されていた。第二次世界大戦後に合成香料の台頭などで衰退してしまったが、近年また見直されている。
歴史・エピソード
ニホンハッカの品種の一種『アカマル』は北海道で発見された在来種で、1924(大正13)年に認定された。北海道ハッカの歴史を開いた代表的な品種として知られる。ブラジルへの移民が現地で広めたり、山形や広島、岡山で作出された『アカマル』もある。葉が丸くて茎が赤いことから名前がついた。ちなみに広島県は北海道、岡山県とともに最盛期はハッカの国内三大産地の一つだった。
ハーブティーとしてのニホンハッカ(アカマル)
ペパーミントやスペアミントも比較にならないほど強いメントール感(清涼感)を感じられるハーブティーを抽出できます。メントールには胃腸の調子を整えてお腹の張りや下痢、便秘などを改善する効果があると言われています。また自律神経を整えることで体の不調が改善することや、頭痛、風邪、副鼻腔感染症の症状と疾患に対しても効果が期待されています。
成分
成分:メントール、カルボン、メントン、リモネン、αピネン、βピネン、3-オクタノール、l-イソメントン、l-ネオメントール、ピペリトン、d-プレゴン、メントフラン、メンチルアセテート、シネオール
作用・効能
作用:健胃作用、抗菌作用、血管収縮作用、粘液分解作用、抗ウイルス作用、去痰作用、強壮作用、鎮静作用など
効能:胃腸の調子を整えてお腹の張りや下痢、便秘などを改善する効果があると言われています。また自律神経を整えることで体の不調が改善することや、頭痛、風邪、副鼻腔感染症の症状と疾患に対しても効果が期待されています。
ハレの高原におけるニホンハッカ(アカマル)
以前からハーブの中でも特にミントが好きでしたが、北海道で株式会社北見ハッカ通商さんのハッカ油と出会った時にさらに虜になりました。苦い思い出で、就職で世羅町に引っ越してきてすぐに社宅のベランダでニホンハッカの「アカマル」「ホクト」「シュウビ」の苗を購入しプランターで栽培するなどしましたが、ベランダに置けるようなプランターでは旺盛なハッカの生育について行けず地下茎がプランターから飛び出すなどし、また運悪くアブラムシなど害虫の被害にも遭い枯らしてしまった経験があります。現在畑で露地栽培で栽培していますが、畑が風通しの良い場所にあるお陰か害虫被害もほぼなく、地下茎も好き放題伸ばせるのでのびのび生育しています。レモンバームと同じくシソ科で交配しやすいため、種子をつけさせず地下茎のみで増やさなければならないため注意が必要ですが、ニホンハッカは苗でしか手に入れることができないため、旺盛に広がってくれるのはとてもありがたいです。
数あるニホンハッカの品種の中で「アカマル」を選んだ理由は、上の記事でご紹介したようにかつて国内の三大ハッカ産地の一つだった広島県で恐らく栽培されていたであろう品種が「アカマル」だったため、この品種にしました。自分の生まれ育った土地が個人的に大好きなハッカと縁のある土地だと数年前まで全く知らなかったので、その事実を知った時は嬉しく、もっといろんな人に広島がニホンハッカの生産地だったことを知ってもらいたいと思ったので、今自分の畑産の商品として扱えるようになったことがとても幸せに感じます。ニホンハッカについてはさらに栽培面積を増やしていくつもりです。
ハーブティーにするにあたりニホンハッカの製茶を通して気付くことがありました。初年度に生産したペパーミントのメンソール感が海外産の一部商品と比べて弱く、原因が乾燥方法にあると思っていたのですが、ニホンハッカは初年度通りの乾燥方法で非常に強いメンソール感があり、ペパーミントのメンソール感が弱く感じたのは恐らく海外との土壌的な違いや品種の違いに起因するものであると結論づけることができました。メンソール感は弱いものの香りや風味は自信を持ってお勧めできるのでペパーミントティーもぜひお試し頂きたいのですが、突き抜けたメンソール感を味わいたい方やニホンハッカ自体に興味を持って頂けた方は是非ニホンハッカティーも一度試していただきたいです。
参考文献:ハーブのすべてがわかる辞典(著者:ジャパンハーブソサエティー)
BEGINNERS GARDEN(https://beginners.garden)
Wikipedia(https://ja.m.Wikipedia.org)
株式会社 北見ハッカ通商(https://hakka.be/)
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